Sebastian
忘れられない2匹の猫がいる。
SebastianとSampson
彼らに出会わなければ、私は猫を飼うことはなかっただろう。
ロンドンで一緒に暮らしていた猫。
Sebastianが去年の夏に亡くなったと最近手紙が届いた。
一緒に暮らしていたのはもう十年以上も前のこと。
その後ロンドンに行くことはあっても
都合が合わずステイしていた家に行くことはなかった。
2年前の初夏、ロンドンステイ中にぽっかり時間があいてしまい
思い立ってステイ先に出かけることにした。
番地も思い出せないまま、ひたすら記憶を頼りに懐かしい道を歩いた。
たしかこの通り、でもやっぱり番地が分からないと
絶望的になった瞬間ふと見るとドアの前に猫がいた。
オレンジ色のマーブル模様。
Sebastianだった。
彼は思い出の青いドアの前に座っていた。
まるで私が来るのを分かっていたかのように。
ランドレディがなかなか起きて来ないから
ご飯をこっそりあげたよね。
勉強していたらノートの上に乗って邪魔をしてくれたよね。
ベッドからいつもこっちをじーっと眺めていたよね。
Sampson、あなたは近所の住人の猫のくせに
毎日私の部屋に入ってきて寛いでいったよね。
私にとってSpecialな猫たち。
いつまでも忘れない。
これからも、ずっと。
ありがとう。
London 2007
This article is dedicated to Sebastian.